- 「古くなったお酒は売れない?」
- 「この状態でも買取してもらえるの?」
- 「高価買取のポイントって何?」
お酒の買取を検討する中で、そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
買取できないお酒には共通する特徴や条件が存在します。また、ウイスキー・ブランデー・ワイン・日本酒などの中には、年数が経っていても高値がつくお酒がたくさんあります。買取不可となるお酒の具体例や判断基準に加え、高価買取が期待できる酒類のポイントを詳しく解説します。
事前にポイントを知っておけば、損をせずにお酒を売ることができます。ぜひ参考にしてみてください。
買取できないお酒
お酒の買取にはさまざまな基準があり、すべてのお酒が買取対象になるわけではありません。例えば保存状態やラベルの傷み、開封の有無、中身の状態によって買取を断られるケースも多くみられます。
ここでは、お酒の買取に関する以下の情報を詳しく解説します。
- 買取できないお酒の特徴
- 見落としがちな判断基準
- 高価買取が期待できる銘柄

買取できないお酒の特徴
お酒は資産価値を持つ一方で、飲用を前提とした商品です。そのため、品質の劣化や衛生上の問題がある場合、買取対象外となってしまいます。
ここでは一般的に買取できないお酒の特徴をご紹介します。
- ラベルの破れや汚れがある
- キャップやボトルにサビや傷みがある
- 開栓している
- 賞味期限が近い、または過ぎている
- 液面が明らかに下がっている
- 色や匂いが変わってしまっている
- 名前入りや記念刻印されている
- 保管状態がわるいもの
- もともとの販売価格が極端に安い銘柄
ラベルに大きな傷みがあるもの
お酒のラベルに破れや汚れ、カビやシミがあると、買取査定に影響を及ぼします。銘柄の特定が難しくなったり、品質への不安を招いたりするためです。特に高級酒や希少品では、ラベルの状態が商品の評価を左右することも少なくありません。
傷みが目立つ場合は、価格が下がるだけでなく、買取不可と判断されるケースもあります。紙や袋に包んで、直射日光が当たらず温度変化がない場所で保管することが大切です。
ボトルやキャップ部分に劣化が見られるもの
ボトルやキャップ部分に劣化があるお酒は、買取できないことがあります。キャップにひびやゆがみがあると密封状態が保てず酸化が進んでしまい、風味や香りが損なわれるおそれがあるためです。ボトルにサビや変色が見られる場合も、品質面の不安が生じるので買取が難しくなる場合があります。
見た目の状態は査定にも大きく影響するため、保管中の扱いに気を配ることが大切です。
一度でも開封されたお酒
一度でも開封されたお酒は、基本的に買取はできません。開栓によって空気と触れたことで品質が低下しやすく、衛生面の問題も生じるためです。中身のすり替えリスクがあることから、多くの業者では再販が難しいと判断されます。
ただし、装飾が美しいクリスタルボトルや限定デザインのボトルなどは、コレクター市場での需要が高いです。そのため開封済みでも買取を受け入れてもらえる可能性があります。
賞味期限が迫っている・過ぎているもの
食品衛生法の関係で賞味期限が迫っている、あるいは過ぎてしまったお酒は、買取不可とされることが多いです。蒸留酒であるワインやウイスキー、ブランデーは時間が経っても劣化しにくく、長期保存が可能なため買取可能となる場合が多くありますが、賞味期限切れの商品は法的に販売できません。
古くなると買取できないお酒の例:
- ビール
- 日本酒(特に生酒)
古くても買取できるお酒の例:
- ウイスキー
- ブランデー
- ワイン
液面が大きく下がっているボトル
未開封であっても、液面が明らかに下がっているお酒は買取店に敬遠されがちです。キャップやコルクの劣化により、すき間やひび割れが生じて蒸発が起こることが原因です。内容量の不足や品質の低下と判断されると、買取の対象外になる可能性があります。
古酒の一部では、ある程度の液面低下が「自然な経年変化」と見なされることもありますが、液面が極端に減っている場合は再販が難しく、買取不可となるでしょう。
色や匂いに明らかな変化があるもの
お酒の色や匂いに明らかな変化が見られる場合は、品質の劣化と判断され、買取対象外となります。例えばウイスキーが濁っていたり、ワインが酸っぱいにおいを放っていたりすると、風味に大きな影響があると考えられるためです。
保管状態や経年劣化によってこうした変化が起こることもありますが、見た目やにおいに明らかな変化があるお酒は買取ができません。買取依頼をする前に、変色やにおいの異変がないか確認しておきましょう。

ボトルやラベルに個人の名前・刻印が入っているもの
名前や刻印が入ったお酒のボトルやラベルは、残念ながら買い取りが難しいケースが多いです。個人名が入っていると、購入をためらう方が多く、市場での価値が下がってしまうからです。
また、名前そのものが個人情報に該当するため、多くの業者が買取を行っていません。お祝いで贈られた名前入り記念ボトルなどは、未開封であっても買い取りを断られてしまうことがほとんどです。
高温多湿などで不適切に保管されたお酒
お酒の保管状態は、買取価格に大きく影響します。高温多湿な環境ではボトルやコルクが劣化し、液漏れや風味の変化を引き起こすため、商品価値が大幅に下がってしまいます。このようなお酒は再販が難しく、買取不可の主な理由とされています。
ただし、希少な銘柄であれば、多少状態が悪くても買取可能な場合もあります。保管状態に不安がある場合は、まずは買取専門店に相談してみましょう。
市場価格が極端に安いお酒
市場で極端に安く流通しているお酒は、買取が難しい傾向にあります。量販店などで手軽に購入できるお酒は流通量が多く、希少性が低いため、買取後に再販しても利益が出にくいからです。そのため、多くの業者は買取の対象外としています。
ただし、限定品やコレクター向けの希少なボトルであれば、買い取ってもらえる場合もあります。思わぬ価格がつくこともあるため、まずは査定を依頼してみるとよいでしょう。
間違いやすい「買取不可」の判断基準
一見すると「これは買取できないのでは?」と思っても、実は買取対象になるお酒もあります。自己判断で処分してしまうと、価値ある品を手放すことになりかねません。
買取不可と誤解されやすいが、実際は買取可能な例をご紹介します。
- 古くても価値がある年代物やヴィンテージ品
- ラベルがボロボロでも評価される希少銘柄
- 海外旅行のお土産など、国内では手に入りにくい品
- 生産終了や限定品などコレクター需要があるお酒
古さだけで判断しない
古いお酒だからといって、必ずしも買取不可になるとは限りません。製造から10年以上経過した「ヴィンテージもの」は、高額査定の対象となることもあります。現在は製造されていない銘柄や、希少な熟成酒はコレクターに重宝されるためです。
何十年も前のウイスキーやブランデーには、プレミア価格がつくこともあり、ラベルやボトルの当時のデザインも付加価値になります。「古いから」と捨ててしまわず、まずはプロによる査定を受けてみましょう。
h4ラベルがボロボロでも価値があることも
ラベルがボロボロなお酒でも、意外と高く評価されることは珍しくありません。特に年代物や限定生産の銘柄では、希少性や歴史的背景がむしろ価値を高める要因になることもあります。コレクターの中には、古びたラベルに時代の重みや独特の魅力を感じる人も少なくありません。
見た目だけで判断せず、まずは専門の買取業者に相談してみましょう。想像以上の評価がつくこともあります。
海外旅行のお土産のお酒
海外旅行のお土産として購入したお酒でも、買取対象となる場合があります。現地限定ボトルや流通量の少ない銘柄はコレクターに人気があり、思わぬ高額査定につながることも珍しくありません。
一方で、お土産用として大量に流通している一般的なお酒は、国内での需要が低いため、買取不可となる可能性が高いです。とはいえ、海外のお土産だからといってすぐに諦めず、銘柄や流通状況を確認し、経験豊富な買取業者へ問い合わせてみる価値はあります。
生産終了・限定生産など希少性のある銘柄
生産が終了したお酒や数量限定で販売された銘柄は、市場での流通量が少ないため希少価値が高く、一般的に高値で取引される傾向があります。特に、人気ブランドやヴィンテージ品はコレクターからの需要が高く、通常品と比べて買取価格が上がりやすいのが特徴です。
「古いから売れない」と決めつけず、まずは希少性のある銘柄かどうかを調べてみると、予想以上の高値がつく可能性もあります。
高価買取の対象なお酒
高価買取の対象となるお酒には、希少性や人気の高さが大きく関わります。特に、限定生産や生産終了となった銘柄、長期熟成されたヴィンテージ品は、コレクターや愛好家の間で需要が高いのが特徴です。もちろん、保存状態や箱などの付属品の有無によっても、査定額は大きく変わってきます。
高価買取が期待できる代表的なお酒をジャンル別にご紹介します。
- ウイスキー
- ブランデー
- ワイン
- 日本酒

ウイスキー
ウイスキーは銘柄や年代によって市場価値が大きく異なり、特定の条件を満たすものは高価買取の対象となります。未開封でラベルや箱が綺麗な状態のウイスキーは、査定額が高くなる傾向があります。近年では国産ウイスキーの海外人気も高まり、買取相場も上昇傾向にあるのが特徴です。
人気が高い銘柄には、以下のようなものがあります。
- サントリー(山崎・響・白洲など)
- ニッカウイスキー(竹鶴、余市など)
- マッカラン
- ボウモア
ブランデー
ブランデーも銘柄やグレードによって買取価格に大きな差が出ます。特にフランス産の高級ブランデーは需要が高く、高価買取の対象となることが多いです。状態の良いボトルや限定品、箱付きのものは査定額アップにつながります。
高額査定が期待できる主な銘柄は、以下4つになります。
- レミーマルタン(ルイ13世など)
- ヘネシー(XO、パラディなど)
- カミュ(ナポレオンなど)
- マーテル
ワイン
ワインの買取価格は銘柄や生産地、収穫年によって大きく左右されます。なかでも世界的に評価の高いボルドーやブルゴーニュの高級ワインは、コレクターからの人気が高く、高額で取引されることも少なくありません。温度や湿度に配慮して保存されたワインは、高い査定が期待できるでしょう。
ワインの代表的な銘柄は、以下のとおりです。
- ロマネ・コンティ(DRC)
- シャトー・マルゴー
- シャトー・ラフィット・ロートシルト
- シャトー・ル・パン
日本酒
日本酒の中には、市場で高く評価される銘柄が多数存在します。特に、限られた酒蔵で造られる入手困難な銘柄や、数量限定の特別仕様にはプレミアがつくことも少なくありません。日本酒は他の酒類に比べて評価対象となる銘柄が多く、状態が良ければ思わぬ高額で取引されることもあります。
査定額が高くなりやすい日本酒として、以下の銘柄が知られています。
- 十四代
- 而今
- 黒龍 しずく
- 飛露喜
- 田酒
- 菊姫 菊理媛
お酒を売る際のポイント
お酒を少しでも高く売るには、査定前の準備が大切です。なぜなら、ちょっとした工夫やひと手間によって、査定額に大きな差が生まれることも少なくないからです。査定前にご紹介する内容を確認すれば、お酒の買取価格がより高くなる可能性があります。それぞれの項目について詳しく解説します。
評価が上がりやすくなるポイントは、以下の4つです。
- 良好な保存状態
- 付属品を揃えること
- 買取前の清掃
- 同一銘柄をまとめて査定に出すこと

良好な保存状態
保存状態の良いお酒は、品質や風味が保たれていると判断され、査定額がアップします。高温多湿や温度変化を避け、適切な場所で保管しましょう。
お酒を良好な保存状態で保管する方法は、以下の3つです。
種類 | 保存温度 | 保管場所 |
---|---|---|
ワイン | 12〜15℃ | 直射日光や高温を避け、温度変化の少ない場所で保存 |
ウイスキー | 10〜20℃ | 直射日光と温度変化を避け、冷暗所で立てて保存 |
日本酒 | 5〜10℃ | 高温と光を避け、涼しく暗い場所で立てて保存※常温保存可能なものもある |
付属品を揃える
お酒を購入したときに付いてくる専用の箱や替え栓、説明書、保証書などの付属品は、大切に保管しておきましょう。これらが揃っていると、「正規ルートで手に入れた本物」という証明になり、査定の際にプラス評価を受けやすくなります。
コレクターにとっては付属品込みの方が魅力的なため、結果的に高く売れる可能性が高まります。付属品の状態も査定に影響するので、できるだけ購入時のまま、きれいな状態で保管しましょう。
買取前の清掃
査定に出す前に、ボトルやラベルの汚れを拭いてきれいな状態にしておきましょう。ボトルの見た目は、査定に大きく影響するためです。特に長期間保管されていたものは、ホコリや汚れが目立つことがあります。あらかじめ汚れを落としておくと、高く買い取ってもらえる可能性が高くなるでしょう。
ただし、ボトルやラベルを傷つけないよう、丁寧に扱うことが大切です。ラベルを強く拭くと、印字部分が剥がれてしまうことがあります。お手入れの際は、ラベルにはなるべく触れず、汚れを優しく落とすように気をつけましょう。
同一銘柄をまとめて査定
売りたいお酒が複数ある場合、まとめて査定に出すことで、通常より高く買い取ってもらえることがあります。業者にとっては在庫を一度に確保でき、仕入れや管理の手間を省けるため、査定額が上がることがあるからです。特に同一銘柄が複数本そろっている場合は、再販しやすく、評価が高くなりやすい傾向にあります。
銘柄や市場状況にもよりますが、複数本あるときはまとめて査定してもらうのがおすすめです。