- 「金(ゴールド/GOLD)の売り時はいつ?」
- 「金の相場が上がるタイミングはなに?」
- 「金の売り時と判断するポイントとは?」
金を売る時、こんな疑問を持つ方はおおいのでないでしょうか?金の相場は、種類や流通状況によって大きく変わります。その中でも、相場が上がるタイミングや売り時と判断するポイントをおさえておくことが大切です。金を少しでも高く、安心して売りたい方は、ぜひ参考にしてください。
金の売り時(ゴールド/GOLD)とは?
金を手放す時に最も重要なのは「売り時」を見極めることです。金の価格は世界経済や為替、投資需要などの影響を強く受けるため、同じ量でも売るタイミングによって受け取れる金額が変わるからです。とくに相場が高騰している時に売却すれば、より大きな利益を得やすくなります。
金相場は様々な業者によって異なる金額が提示されています。主に市場の動向や値動きの推移を確認する際は田中貴金属の金価格推移(日次・月次 )をご覧ください。
田中貴金属 公式サイト:金価格推移
田中貴金属とは?
田中貴金属とは、1885年創業の貴金属を専門に扱う日本の大手企業です。金やプラチナなどの精錬、加工、販売、投資商品の提供を幅広く手掛けており、特に金相場情報については信頼性の高さで知られています。
公式サイトでは、1グラムあたりの小売価格や買取価格を毎日公表しており、多くの投資家や一般消費者がその数値を参考にしています。田中貴金属の公開する価格は最高値ではありませんが、市場の動向を正確に反映しているため、値動きの推移として信頼性が高いと評価されています。

金の売り時は「金相場」が高い時
金を高く売るには、相場が高いタイミングを狙うのが基本です。金相場とは過去から現在までの価格推移を示すもので、需給や世界情勢の影響で日々変動します。原油や天然ガスと同じコモディティに分類されるため、特に外部要因に影響を受けやすいのが特徴です。
売却を考えるなら、相場が高いタイミングを狙いましょう。ただし、最高値や未来を正確に予測することはできません。過去の動きや現在の傾向から「概ね高い時期」を見極めることが、賢い売却のコツです。
2020年以降の金相場の動きと傾向
2020年以降、金相場は大きく上昇しました。コロナ禍による経済不安で「安全資産」として需要が高まったことに加え、インフレや為替の影響が重なったためです。こうした背景から、金は今もなお資産価値が高く評価され、幅広く取引され続けています。
金相場は短期的には上下する
金の価格は毎日変動しており、短期的な動きを当てることは非常に難しいです。金相場は日々のニュースや経済指標に影響されやすく、小さな出来事でも大きく動く可能性があるからです。
金融政策の発表や為替の変動によって数日のうちに価格が上下することもあり、正確に予測するのは誰にもできません。だからこそ短期の値動きに振り回されず、中長期的な視点で推移を確認することが大切です。一定期間の流れを見極めれば、納得のいく売却につながります。
長期保有という選択肢もある
売却を急がないのであれば、長期保有という選択も有効です。金は中長期的に見ると緩やかな上昇傾向があるため、短期的に下落しても持ち直すケースが多く、慌てて売るより安定した判断ができます。
さらに金は「有事の資産」としての側面があり、将来の備えとして一部を保有し続ければ、資産の安定性が高まります。長期的に構えておけば、相場の波にも左右されにくくなります。
金相場とあわせて為替相場もチェック
金を売る時は、金相場だけでなく為替相場も見るのがポイントです。なぜなら金はドル建てで取引され、日本で売る時は円に換算されるため、為替の動きがそのまま価格に響くからです。そのため、金の売却では相場だけを見るのでは不十分です。為替の動きもチェックし、円安局面を狙えばより有利に売れる可能性が高まります。
金の売り時はいつ?相場が上がる6つのタイミング
金を高く売るには、「相場が上がりやすいタイミング」を知っておくことが大切です。金の価格は世界情勢や景気など外部要因で大きく動くため、流れをつかんでおけば有利に売却できます。
代表的な売り時は以下の6つです。
- 世界情勢が不安定になった時
- 株価が下落している時
- 円安・ドル高が進んでいる時
- インフレ懸念が高まった時
- 米ドルの信用や金利が低下した時
- 特定の国が金を買い増しした時

世界情勢が不安定になった時
世界情勢が不安定になると、金の相場は上がりやすく売り時のサインとなります。戦争や紛争、金融不安などが起きると、株式や通貨よりも価値が安定している「安全資産」として金に資金が流れやすくなるからです。
過去の大規模な金融危機や地政学リスクの高まりの際には、多くの投資家が金を買い増し、相場が上昇しました。つまり「不安定なニュースが増えてきた」と感じた時は、金相場が動きやすいサインといえるでしょう。
株価が下落している時
株価が大きく下がると、金相場は上がりやすい傾向があります。株式市場が不安定になると、投資家はリスク回避のために株から資金を引き上げ、相対的に安全とされる金へ資金を移す傾向があるためです。
リーマンショックのような金融危機や景気後退局面では、株価が急落する一方で金の需要が高まり、価格が上昇しました。株式市場が不安定な時は、金相場が強くなりやすいタイミング。ニュースや株価の動向もあわせて確認すると判断材料になります。
円安・ドル高が進んでいる時
円安・ドル高が進む時も、日本国内での金価格は上がるため売り時になります。日本での買取価格は、世界の金相場に円相場を掛け合わせて決まるため、たとえ国際的な金価格が横ばいでも、円安が進めば国内の買取価格は上昇します。逆に、円高になると同じ量の金でも受け取れる金額は少なくなります。
金を売る時は、ニュースや金融情報サイトで為替レートも確認しましょう。「円安が進んでいる」時に売却すれば、より高い利益を得られます。
インフレ懸念が高まった時
インフレの心配がある時も、金相場が上がりやすいタイミングです。インフレとは、物やサービスの価格が上がり続け、現金や預金の実質的な価値が下がってしまう現象のことです。価値が減りやすい現金よりも、価値を維持しやすい金を選ぶ人が増えるため、需要が拡大するのです。
「物価上昇のニュースが増えてきた」と感じたら、金を売るチャンスが近づいているサインといえます。
米ドルの信用や金利が低下した時
米ドルの信用や金利が低下すると、金の相場は上がりやすくなります。ドルの価値が下がると、ドルよりも現物資産としての金を買う人が増えるためです。特に金利が低下すると、ドル建て資産の魅力が薄れ、金に資金が流れ込みやすくなります。
過去にも、アメリカの金融緩和や金利引き下げが行われた局面で、金の価格が上昇した事例があります。金はドルと逆の動きをする傾向があるため、米ドルへの需要が低下すると売り時といえます。
特定の国が金の買い増しをした時
特定の国が金を大量に買い増す状況も、金の売り時と考えられます。世界各国の中央銀行は安全資産として金を保有していますが、国が大量の金を購入すると流通量が不足し、需要が一気に高まり価格が押し上げられるのです。
国の買い増しニュースは金相場に直結するため、定期的にチェックしておくと売却判断に役立ちます。

金の売り時を判断する5つのポイント
金の価格はさまざまな要因で動くため、売却の判断には複数の視点が必要です。いくつかのポイントを意識して判断することで、納得のいく売却につながります。
ここでは行動に移しやすい5つのポイントを紹介します。
- 金相場をチェックする
- 世界情勢や経済ニュースに目を向ける
- 購入時の価格と比較する
- 売り時の基準を決める
- 一度査定に出して相場感を掴む
金相場をチェックする
売り時を判断するには、まず金相場を定期的にチェックすることが欠かせません。取り扱い業者の公式サイトや金融情報サイトでは、1gあたりの金価格や過去の推移が公開されています。数日に一度はチェックしておくと「今が高い時期かどうか」が判断しやすくなります。数日単位の変動は微々たるものですが、長期的に見ることで傾向を把握できます。
相場の流れを知っているかどうかで、売却後の満足度は大きく変わります。まずは日頃から金相場をチェックする習慣をつけましょう。
世界情勢や経済ニュースに目を向ける
世界情勢や経済ニュースを確認すると、金の売り時を判断しやすくなります。金の価格は、戦争や紛争、インフレ、為替変動などの外部要因に大きく左右されるからです。こうした出来事が起こりそうな時は、金の価格が上がるサインといえます。
日常的にニュースをチェックしておけば、金相場が動く前兆をつかめます。日々の情報に目を向けることで、売却のチャンスを逃さずにすむでしょう。
購入時の価格と比較する
金を売る時は、まず購入時の価格と比べて利益が出るかを確認しましょう。売却額が購入額を上回れば差益が得られますが、下回れば損失になります。購入時の金額を基準にすれば、売り時を冷静に判断できます。
また、領収書や購入明細を残しておくと売却時に役立ちます。「いくらで買ったか」を把握することは、損をしないための基本です。売却を検討する際には必ず確認しておきましょう。
売り時の基準を決める
金を売る時は、自分なりの「売り時の基準」を決めておくことが大切です。相場は常に動いているため、明確な基準がないと「もっと上がるかも」と迷っているうちにタイミングを逃すことがあります。たとえば「購入時より○%上がったら売る」「相場が一定水準を超えたら売る」といった目安をあらかじめ決めておけば、迷わず判断できます。
基準を持っておくことで感情に左右されにくくなり、納得のいくタイミングで売却できます。
一度査定に出して相場感を掴む
金の相場やニュースを見てもピンとこない時は、実際に査定に出してみるのが一番早い方法です。実際の査定額を知ることで、現在の相場と自分の金の価値を具体的に把握できます。
多くの買取業者では無料査定やキャンセル料が不要なサービスを提供しています。査定額を知ることで「今売るとこれくらいになる」という実感がえられ、相場感をつかむのに役立ちますし、いざ相場が上がった時にも、スムーズに売却の判断ができます。まずは気軽に査定を活用してみましょう。
金を売る時のよくある質問
金の買取に査定依頼するさいの気になる点や不安点・疑問点についてよくある質問をまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
金の買取でよくある質問
- Q1.金を売る前に何を確認すればいいですか?
- Q2.買取業者はどうやって選べばいいですか?
- Q3.金はどこで売っても同じ買取価格ですか?
- Q4.買取価格が異なる理由は何ですか?
- Q5.査定時に注意することはありますか?
- Q6.本人確認は必要ですか?
- Q7.個人の場合、どの本人確認書類が使えますか?
- Q8.法人の場合はどの書類が必要ですか?
- Q9.インゴットや金貨を売るときに必要な書類はありますか?
- Q10.金を売るとき、マイナンバーの提示は必要ですか?
- Q11.なぜマイナンバーの提示が必要なのですか?
- Q12.手数料はかかりますか?
- Q13.金を売るときの手数料はいくらですか?
- Q14.手数料がかかる理由は何ですか?
- Q15.手数料だけで業者を選んでよいですか?
- Q16.金を売ったお金に税金はかかりますか?いくらまでの売却益なら非課税ですか?
- Q17.金のネックレスやジュエリーを売った場合も税金はかかりますか?
- Q18.少しずつ売ったり小分けにして売ることで節税はできますか?
- Q19.高額取引の場合、税務署に知られることはありますか?
- Q20.金を売ったら確定申告は必要ですか?
Q1.金を売る前に何を確認すればいいですか?
A:金を売る前に、当日の相場を把握することが大切です。
多くの買取業者は当日の相場をウェブサイトなどで公開していますので、売却直前に確認すると良いでしょう。
金を売る前の確認は、以下「金相場・純度・重量」になります。
- 金相場は日々変動するため、最新の価格をチェック
- 持っている金の純度(例:K24、K18)を確認
- 重量を測り、おおよその価値を把握する
Q2.買取業者はどうやって選べばいいですか?
A:複数の業者に査定してもらい、提示価格・手数料・対応を比較しましょう。
確認するポイントは以下になります。
- 査定基準や手数料は業者ごとに異なる
- 実績があり、迅速・丁寧な対応をする信頼できる業者を選ぶのが安心です
Q3.金はどこで売っても同じ買取価格ですか?
A:いいえ、金はどこで売っても同じ買取価格ではありません。
金相場は日々変動しますが、買取店ごとに手数料や査定基準が異なるため、買取価格に差が生じます。より高く売却するには、複数の買取店を比較検討することが重要です。
Q4.買取価格が異なる理由は何ですか?
A:買取価格が業者によって異なるのは、手数料と査定基準が異なるからです。
- 当日の金相場に手数料を引いた金額
- 金製品・宝石・ブランド価値をどう評価するか
Q5.査定時に注意することはありますか?
A:高精度の計量器を使用し、目の前で計量してくれる業者を選びましょう。純度や重量を正確に測ることが大切です
Q6.本人確認は必要ですか?
A:はい、古物営業法により義務付けられています。
運転免許証や健康保険証などの本人確認書類(有効期限内の原本)を準備しましょう
Q7.個人の場合、どの本人確認書類が使えますか?
A:一般的には、以下の書類のいずれか1点で本人確認が可能です。
- 運転免許証
- パスポート
- マイナンバーカード
※補足:健康保険証の場合は、住所記載が必須だったり、顔写真がないため他の書類(公共料金の領収書など)の提示を求められることもあります。このあたりの詳細は業者によって異なるため、事前にホームページで確認しましょう。
Q8.法人の場合はどの書類が必要ですか?
A:登記簿謄本が必要です。
Q9.インゴットや金貨を売るときに必要な書類はありますか?
A:購入証明書や計算書があると、商品の由来を証明でき、税務計算もスムーズになります。紛失しないよう大切に保管しておきましょう。
Q10.金を売るとき、マイナンバーの提示は必要ですか?
A: 1回の取引で金地金等の売却額が200万円を超える場合は必要です。200万円未満の場合は不要です。事前にマイナンバーカードや通知カードを準備しておきましょう。
Q11.なぜマイナンバーの提示が必要なのですか?
A:買取業者が税務署に提出する「支払調書」に売却者の情報を記載する必要があるためです。これは所得税法により義務付けられています。
Q12.手数料はかかりますか?
A:業者によっては手数料が発生する場合があります。査定を依頼する前に必ず確認しましょう
Q13.金を売るときの手数料はいくらですか?
A:手数料は業者によって異なります。多くの大手買取業者は、当日の金相場から数パーセントの手数料を差し引くか、手数料を無料として買取価格を調整しています。
Q14.手数料がかかる理由は何ですか?
A:買取業者は買い取った金を精製・加工して再販する際のコストがかかります。また、輸送や保管にかかる費用、金の価格変動リスクをカバーするための費用も手数料に含まれることがあります。
Q15.手数料だけで業者を選んでよいですか?
A:手数料の有無だけで判断せず、最終的に手元に残る金額で比較することが重要です。
Q16.金を売ったお金に税金はかかりますか?いくらまでの売却益なら非課税ですか?
A:金を売って得た利益は「譲渡所得」として課税されます。ただし、年間の譲渡所得が50万円以下であれば特別控除が適用され、税金はかかりません。
- 年間の譲渡所得が50万円以下 → 確定申告は不要
- 50万円を超える → 確定申告が必要
- 購入額より売却額が低く、損失が出た場合 → 申告は不要です
※補足:譲渡所得は「売却価格 − (購入費用+売却費用)」で算出される「利益」に対して課税されます。
Q17.金のネックレスやジュエリーを売った場合も税金はかかりますか?
A:はい。金地金だけでなく、金を使用したジュエリーを売却して得た利益も譲渡所得として課税されます。
Q18.少しずつ売ったり小分けにして売ることで節税はできますか?
A:はい。個人の場合、売却益を年間特別控除50万円以下に抑えたり、家族に分けて贈与することで贈与税の基礎控除110万円以下に収めるなど、節税の工夫が可能です。
Q19.高額取引の場合、税務署に知られることはありますか?
A:金地金を売却して200万円を超える取引を行うと、業者が税務署に支払調書を提出する義務があります。無申告の場合、後で追徴課税の対象となる可能性があります。
Q20.金を売ったら確定申告は必要ですか?
A:年間の利益が50万円を超える場合、翌年の3月15日までに確定申告が必要です。また、売却価格が200万円を超える場合、買取業者は「金地金等の譲渡の対価の支払調書」として税務署に報告しなければなりません。