HERMÈS エルメス
ケリー(Kelly)
ケリー(Kelly)は、エルメスを代表するアイコンバッグの一つです。その起源は1930年代に「サック・ア・クロア(Sac à dépêches)」という名前で誕生したハンドバッグに遡ります。1950年代、モナコ公妃となった女優グレース・ケリーがこのバッグを愛用し、当時の報道写真で妊娠中の体を隠すためにさりげなく持っていたシーンが大きく取り上げられたことで、世界的に注目を集めました。これをきっかけに一般的に「ケリー」と呼ばれるようになり、後にエルメスの正式名称として定着しました。
ケリーの魅力は、洗練された台形フォルムとクラシカルなフラップ構造にあります。上部にはしっかりとしたトップハンドルが付き、ストラップが付属するタイプでは斜め掛けや肩掛けができるため、エレガントな印象と実用性を両立。エルメス独自のレザー(トゴ、エプソン、ボックスカーフなど)や、クロコダイルやオーストリッチといったエキゾチックレザーもラインナップされており、サイズや金具の種類も多彩なため、同じモデルでも組み合わせによって雰囲気が異なります。
世界中のファッショニスタやセレブリティに愛されるケリーは、ヴィンテージ市場でも希少価値の高いアイテムとされ、タイムレスな魅力を放つエルメスの象徴的存在として今なお多くの人々を魅了し続けています。